Web人賞

赤松 洋介

サイドフィード株式会社 代表取締役

サイドフィード


複雑になっていく情報をシンプルに閲覧できるシステムを多数開発

「効率をよくすれば時間を無駄にしなくて済みます。それは人生を長くするのと同じですよね(笑)」という赤松氏は2003年末、日本ではあまり認知されていなかったRSSに注目し、2004年1月にあらゆるサイトのRSSを配信する「MyRSS.jp」を開始。2005年8月にサイドフィードを設立、短時間で必要な情報を集められる有効性を生かした多種多様のサービスを、個人ユーザー、そして企業ユーザー向けに開発・リリースしている。

――会社設立のきっかけは何だったのでしょうか?

 「MyRSS.jp」に関しては当時RSSを手がける人が少なく、ここでやっておけば目立ちながら活動できるかなとも思いましたね。はじめたところすごいアクセス数があって「すごいじゃん」と。調べてみたらほとんどがスパムというかウイルスだったのですが(笑)。
 また、別のサービスとして「フィードメーター」を始めました。これはRSSの購読者数などのデータによりブログの人気度を測定するサービスで、開始して2日後には100万ページビューを突破しました。おかげでサーバー会社から「勘弁してくれ」と追い出されたわけですけども(笑)。 しかしこの2つのサービスを振り返ったときに、お金を使って広告を出さずとも高い注目を集められるという、新しいメディアの可能性を感じました。従来のように広告代理店に頼んでアピールをしてもらうのではなく、直接売り手と買い手が自由に取引できるようなビジネスモデルが生まれてくるんじゃないか、と感じてサイドフィードを設立しました。

――新しいサービスを発案されるときに注意されている点は?

 自分が「あったらいいな」と思うものを手がけるようにしています。そのモチベーションの根幹となるのが、日常で潜在的に感じているちょっとした不便。それを解消することで時間効率を上げられるわけですから。
 誰しも有限の時間しか持っていないわけです。その、限られた時間を最大限活用するためのサービスを目指しています。

――対象となるユーザー層は?

 まったく絞ってはいません。日本という枠組みも考えないようにしています。むしろ日本のインターネット事情は海外に比べると特殊なので。

――各サービスはどのように開発されていますか?

 2006年からの話なのですが、百式の田口さんと相談して、月に一回開発合宿をしようということになりました。2泊3日で遠くに行って、その間にサービスを作り上げるという修行みたいなことをやりまして。合宿を繰り返すうちに、気がつけば大量のサービスが生まれましたね。何か面白いことにチャレンジしているブロガーや開発者に声をかけ、毎回4人から8人くらいで開催しました。初対面の人も多いのですけど、お互いに作ったサービスを見せ合い「いいアイディアだね」「それはどうだろう」などと意見を交換しながら切磋琢磨していきました。

――社内での開発環境はいかがでしょうか?

 スタッフは自分を入れて3.5人です。

――.5というのは?

 いや、いろいろありまして(笑)。ここにこだわりがあるんです(笑)。

――利用者の多いサービスを教えてください。

 ユーザー数の多さだと「あとで読む」ですね。これは気になるウェブサイトやブログを表示しながら設定したブックマークをクリックすると、画面全体がメールで送られるようになっています。これも合宿のときに開発したのですが、現地に着くまでの間に思いついて夕方までの間に作って「こんなのできたんだけど」とみんなに見せたら好評でした。英語版も同時にリリースしたところ海外でも人気があって。だいたい4万人くらいの方に使ってもらっています。

――「あわせて読みたい」のほうはいかがでしょうか?

 ブックマークサービスにしろGoogleにしろ、インターネットには便利なツールが多数あり、それらを活用することで目的のページにたどり着けるようになっていますよね。いまさら同様のサービスを展開してもユーザーさんは混乱するだけでしょうから、逆に他のユーザーさんがウェブ上を移動していく様子を捉え、整理する目的で開発しました。実際のところスキルのあるユーザーさんが短時間で多くのサイトを巡回しているわけですが、そのノウハウをほかのユーザーさんにも分けてあげられるようになれば、すべてのユーザーが多くの情報に触れられるようになるかな、と思いまして。

――「あわせて読みたい」は友達のブログに使われていたら、みんなで情報を共有しやすくなりますよね。

 そうですね。友達が巡回しているサイトも見えてきますし。それにユルい結びつきを演出してあげたい、という気持ちもあります。

――ユーザーさんの反応はいかがでしょうか。

 役立つといってくださる人がいる反面、自分のエントリーに対して否定的な意見を載せているブログが表示されてしまうこともあり、難色を示す方もいます。自分のブログの読者さんの傾向が見えるようになるツールですからそのような事態が起きてしまうのですが、今後は改善していきたいと考えています。

――法人向けのサービスにはどのようなものがありますか。

 ウェブを作り直さなくてもRSS配信が行えるようになるRSSフィード.ccと、グループでの情報共有にも活用できるFreshReader、情報共有ツールとして使えるインスタントメッセンジャー型ウェブミーティングシステムのFreshMeetingですね。現在はこの3つを販売しています。将来的には効率のよいマーケティングが行えるツールをリリースしたいですね。

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