Web人賞

家入 一真

株式会社paperboy&co. 代表取締役社長

ロリポップ!ほか


安価で初心者に優しいレンタルサーバ「ロリポップ!」をはじめ、ユニークなサービスを数多く提供

 「高額で難しいもの」と思われてきたレンタルサーバの世界にインパクトを与え、意欲的に新しいサービスをリリースするpaperboy&co.。そんなユニークな会社を起ち上げ、クリエイターとして一戦で活躍する人物が家入一真氏だ。Web上での表現の力をよく知る家入氏は、初心者ユーザーでもWebで表現できる環境を提供することを理念としている。

――ロリポップ!をはじめたきっかけは

 元々、油絵とかデザインを紙でやっていたんですけど、ホームページを作成して人に見てもらえるということに、すごい興奮したんですよ。ただ、レンタルサーバは当時非常に高く、借りようとしても堅い感じのところが多かった。そのころ、すでに結婚していたんですが、妻も高校の時からホームページをやっていまして、女性でホームページをやる人はもっともっと増えてくるんじゃないかと思い、女性をターゲットにして、かつ学生でも使える金額で提供できるレンタルサーバをやろうと考えました。あとは戦略的に、どうせ安くするなら、他社がまねできない金額でいきなりはじめてしまえば、値下げ競争にならないんじゃないか、ということも考えましたね。

――最初はお一人ではじめられたんでしょうか?

サポートもサーバの管理も開発もデザインもすべて一人でやっていました。最初に立ち上げるときは、名前を決めるのとデザインを決めるのに苦労しました。女の子が好きなものを考えたときに、単純にひまわりとかチョウチョとかそういうのでないだろうということで、最終的に気持ち悪いおじさんになってしまったんですけども(笑)。ロリポップという名前は、スタンドバイミーという映画の中で歌っている曲で、ロリポップという言葉だけ覚えていて、ロリータとポップでロリポップっていいなと思って付けました。今考えるとスペルがちょっと間違っているんですけど(笑)。

――順調に事業は伸びて福岡から東京に進出されましたが、その後はどうのような展開だったのでしょうか?

 東京に来てからは、コミュニティ系のサービスが増えました。東京に来る前後でJugemというブログサービスを立ち上げ、SNSのキヌガサ、カラーミーショップというショッピングのレンタルサービスを立ち上げました。

――これらのサービスは家入さんが企画・開発されたんでしょうか?

 いえ、ここらへんになると社内のみんなで作っています。うちの場合は、アイデアをみんなで考えるというのが特徴だと思っていて、総務系の社員でもサーバ管理者でもサポートでも関係なく、アイデアを出し合って、ネーミングを考えたりとか、わいわいとやりますね。さすがに全社員では集まれないですが、事業部単位でアイデア会議はやっています。特に、サポートはお客さんに一番近いところにいるので、ユニークなアイデアが出てくる。普段受け身の仕事だけに、発言の場になると生き生きとして発言してくれます。サポートの意見は重視していますね。

――ロリポップ!は一昨年の時点で24万人、現時点で50万人を超えています。ユーザーから支持を得られた原因はどの点にあるのでしょうか?

うーん。今はロリポップ!と同じ路線のレンタルサーバを他の会社も出しているんですけど、いち早くやったために、ブランドになることができたのが一つの強みかな、と思います。口コミですごく広がったのもよかったですね。それから、サーバエラーが出ると普通は404エラーと出してしまうのですけど、うちの場合はカワイイ女の子を出せば、かわいいし、宣伝にもなると考えて続けています。初心者にやさしくというのも一般的ですけど大事にしていますね。

――会社の規模が大きくなってからも積極的に新しいサービスを作られていますね

 会社が大きくなればなるほど、そういう環境ができていると思います。机も一般社員の横に置いてやっているんですけども、話をしているときに一番アイデアが出てきやすいというか、話していてアイデアが出れば、すぐにそれやろうという感じで僕は動いています。マネージメントはあんまり向いていないんですよね(笑)。あんまり社長向きではない(笑)。一方で、ものづくりは一生やっていきたいと思ってます。

――最近のサービスで成功したというものはなんでしょうか?

 GrouptubeというSNSを構築するASPサービスを立ち上げました。ユーザー数はまだ伸びていないですが、進化してます。公開機能も付いていてCMS的な使い方もできますし、結構面白いじゃないかなと思ってます。ほかは、JugemKeyという共通IDを持っていれば、動画サービス「3mm」やソーシャルブックマーク「POOKMARK Airlines」を使えるサービスを導入しており、APIも公開しているので、それを使ったサービスもできます。あとは、カラメルというショッピングポータルもやっていますが、これは、カラーミーショップというショッピングサイトを使っていれば出せるポータルです。楽天さんですと、元々ほしい商品が決まっていて検索するというのが流れだと思うんですけど、カラメルの場合は偶然の出会いを意識的にやっていまして、色で検索したりとか、オンラインのショップなんで、バーチャルの世界の地図上でショップを構えることをできたりとか、そういうものをやっています。

――今後の展開はどのようなものを予定しているのでしょうか?

 会社の理念として「Webを使って表現することをもっと広めていきたい、後ろから支えていきたい」というのをやってきました。ホームページもそうだし、ショップを運営するのも自己表現のひとつ。支援すると言っている以上、僕たちも情報を発信しなきゃ行けないんじゃないかというのは最近考えているところです。もっと自己表現型サービスというか、ペーパーボーイの社員とか僕とかも発信できるサービスをやっていきたいと思っています。

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