Web人賞

武井 信也

マーズフラッグ 代表取締役社長

MARSFLAG


検索結果の「見える化」を実現する

絵が出る検索エンジン「MARS FLAG」

「見える検索エンジン」というコンセプトでWebサイトを画像つきで検索できるサービス「MARS FLAG」。人間の視覚に訴えかける検索エンジンとして、人気を博している。現在・過去・未来の検索エンジンのあり方について並々ならぬ関心を寄せる武井氏は、“純国産”の検索エンジンの提供元として日々開発を続けている。

――検索サイト「MARS FLAG」を開発したきっかけは?

 初めてインターネット、特にHTTPというプロトコルに出会ったときに画像や映像を含めたコミュニケーションの可能性を感じました。そこで検索サイトを使ったときに「なぜ絵がでないのか」と思い、自分にとって「あって当然」なものを提供することにしました。検索して実際にリンクをたどるよりも、その場で直感的に目的のサイトかどうかをチェックできたほうが便利ですよね。実際にMARS FLAGを提供開始してみると、MARS FLAGを使った後でGoogleなどのほかのエンジンに戻り、再度「絵がないと不便だ」と感じて1ヶ月くらいで戻ってくるユーザーが、結構いらっしゃいますね。

――MARS FLAGは何人のスタッフで開発したのでしょうか?

 2004年7月に起業するまでは、私1人で基礎開発を進めていました。現在は12名技術者と共に開発を行っています。現在公開している検索コアはバージョン2のもので、当初公開していたものとは検索の仕組みが異なります。現在でも初期バージョンのタイル表示が良いといってくれるユーザーさんもいらっしゃるのですが。検索コアが異なるので検索結果ももちろん異なります。また、まだなじみが浅いため仕方の無いことなのかもしれませんが、最新の人気のあるページが上位にくる検索結果を特殊だと考えるユーザーもおられるようです。新しくて人気があるサイトを発見できる検索エンジンは、検索=情報収集をする側にとってメリットが大きいと考えております。

――運営面で大変なところはなんですか?

 検索結果に表示する画像の数が全体で数億を超えているので、ペタバイトに近いデータベースが存在しています。数百ギガ~数テラバイトでクラスタリングしたストレージを用意しているのですが、一般企業の1サービスでペタバイトを達成するのは日本ではまだ非常に珍しいのではないでしょうか。これを扱うための設備のコストとスピードの問題は大きく、特に検索結果を表示するまでの速度感について要望をもらっています。画像を含めた形でGoogleやYahoo!と同じ速度を要求されるので、独自のルータやソリューションを開発して高速化・低コスト化を図っています。
 また「見える検索エンジン」の宿命としてアニメーションGIFやFlashコンテンツなど動画もキャプチャする必要があります。Webサイトのデータはクローラーで収集しているのですが、動画の場合、著作者の意図しないカットでキャプチャが行われる可能性がありますが、現在はアニメーションの「ここだ!」という箇所をAI的に検知する“昂まりエンジン”を開発し、独自に判定してキャプチャを行う仕組みを用意しています。

――これから挑戦したいジャンルは?

 やはり検索ですね(笑)。我々はブロードバンドという広帯域な通信環境が一般的になる前から、それを見越して絵が出る検索エンジンを開発していました。今後は現在のコンピュータにとらわれず、モバイルを中心としたアクティブな環境での検索が必要になってくると思います。一方で、家庭ではテレビの高画素化やデジタル化した情報家電に対する取り組みも必要でしょう。
 現在、開発チームを先端研究開発課と情報システム課の2つに分けて開発を行っています。特に先端研究開発課では私と全スタッフの夢、次世代の検索エンジンのあり方など、新しい「夢」の技術開発を行っていきます。

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