Web人賞

芝田 淳

松下電器産業株式会社 コーポレートコミュニケーション本部

探検キッズ


子供たちだけではなく、大人にも受け入れられたキッズ向けサイト

子どもの理科離れが進んでいるという中、
子どもが興味を持つ科学的なサイトを


「Panasonic World of Discovery 探検キッズ」は、子どもが楽しく科学を学べるキッズ向けWebサイト。読み物だけではなく、Flashによるゲームやペーパークラフトなど、実際に触って楽しめるコンテンツが充実している。その評価は子供だけではなく、知的好奇心に溢れる大人の間でも高まっている。

――キッズ向けサイトを作ろうとした経緯を教えて下さい。

 松下電器はこれまで多種多様なターゲットに対しての情報提供をWebサイト上で行なってきましたが、低年齢層に対してのアプローチはあまりありませんでした。子どもは家庭内において多くの電気製品に触れているため、幼少期に行なうブランディングは後の購買行動にも大きな影響を及ぼします。その視点を強化していかなければならないという危機感がありました。

 そこで、2001年ごろから、子ども向けWebサイト(キッズサイト)を通じ、子どもたちに「Panasonic」ブランドに親しんでもらい、企業ブランド価値の向上を図ることを目的としてサイトの開設を検討開始しました。
 私自身が、ちょうど2000~2001年に、インターネット博覧会(インパク)の松下電器パビリオン「スマイレニアム」の総合プロデューサーを担当していたこともあり、エンターテインメント寄りのサイト企画担当として、キッズサイトを受け持ちました。教育に関しての知識がないために、教育指導要領を確認したり、学校におけるインターネットの活用実態の資料をあさったりして現状把握を行いました。

 「探検キッズ」の立ち上げ時期については、新設される「総合的な学習の時間」をサポートする内容としていち早く投入させることにターゲットを絞りました。
 立ち上げ時は、制作会社のメンバーと企画を練りこみ、原稿内容などのチェックは、大学の教育学部の学生や中学校の先生方など、教育関係者の協力もいただきました。また、実際に小学校に出向き、先生方に向けてデモを行い、意見をもらう活動も実施しています。

 そして、2002年4月8日に「探検キッズ」が正式にオープン。
家電や科学の読み物だけでなく、動画を使った視覚的なコンテンツ、右脳ゲームの展開、Webから少し出て、実際に手を使って工作してもらうコンテンツや実験コンテンツ、親子のコミュニケーションを目的としたコンテンツ、さらにはリアルイベントとの連携プログラムなど、幅広い活動を盛り込むことで子どもたちの興味をひきつけています。br>  日本語だけでなく、英語、中国語にも対応し、PC以外でも「Tナビ」専用サイトや携帯サイト(テスト実施)、メールマガジンなど、より多くの人に、多くの手段で利用できるように展開しています。

――プロジェクトの成果はどうだったでしょうか?

 子ども向けサイトは現在では多くありますが、完成度は一番高いと思っています。子どもだけはなく、子どもを持つ親御さんからの評価も高く、親子で楽しめるサイトになっています。
 当初目的としていた子どもの反応もさることながら、保護者や大人からも「分かりやすい」という意見があり、子ども向けというだけでなく、「分かりやすいコンテンツ」という効果が得られているのが大きいと思います。
 社内的にも、キッズ向けの取り組みが認知されつつあり、多言語展開や、リアルイベントへの展開など、広がりを見せるようになっています。
 子供だけではなく、「電化製品の仕組みを理解できた」など大人への反応も良好です。社内的でも子供向けWebに疑問視する声もありましたが、評価を得ることができました。一方で、探検キッズ全体で統一感を持たすことが今後の課題ですね。

――プロジェクトを持続するモチベーションは?

 子どもの理科離れが進んでいるという中、子どもが興味を持つような科学を扱うサイトを作りたいということ。また、単純に楽しい、面白いというものを作りたいという気持ちを強く持っています。

――探検キッズの今後について教えて下さい

 8月末にパナソニックセンター東京で、探検キッズの素材を使ったイベントをはじめて行いました。また、中国・英語に続き、韓国語、スペイン語へのローカライズ要望が現地からあり、これらも実現していけばもっとグローバルな広がりになると思います。
 社内的な話でいえば、松下電器が提供する「子ども向け情報」をすべて集約させ、統一感のあるキッズに対する取り組みの中核としていきたいと考えています。
 また社外的には、子どもたちが安心して集うことのできる場というだけでなく、科学やものづくりに興味を持ってもらい、将来の製造業を担っていく人材の教育に役立っていければと思います。
メーカーが提供するNo.1キッズサイトを目指していきたいですね。

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